DVDで、ペルー映画『囚われの女たち』を見ました。
以前、小林先生が「なんという女体のケツ!見事だ!」と
絶賛し、その後にDVDを見たもくれんさんも「はわわわー!」と
言っていたこの映画。
ストーリーは、もくれんさんが端的にまとめられているので
そのブログから引用します。
お話は、むりやり連行されたかわいそうな性奴隷ではなく、
経営難だった町の売春宿と、今後の職場探しに困っていた娼婦たち、
そして、レイプ事件を起こしてしまう若い兵士たちの性欲処理に頭を
悩ませていた軍との合意によって、衛生的に管理され、規則を重んじた
慰安所が作られてゆき、その慰安所をめぐる、ヒロインと大尉の物語を
描いたもの。
詳しくはもくれんさんのブログを見てね。
シンプルなストーリーなんだけど、これはホントに素晴らしい作品!
まず女体!
ヒロインの身体はこれぞ「ザ・女体!」というくらい見事。
女の私でも思わず手を伸ばしたくなる。
品行方正な大尉が落ちるのも無理はない。
金をせびるメディアの存在は、メディア批判のみならず、
慰安婦の存在が見方によって正反対になることを示している。
つまりメディアを通して、偽善者を笑っているのだ。
女のしたたかさと、男のズルさも透けて見える。
そしてヒロインと大尉のラブストーリーはある日突然、
あまりに哀しく、あまりに美しい形で終わる。
もしかしたらこれは「理想的な終わり方」なのかもしれない(お互いにとって)。
しかし酒もたばこもやらなかった大尉が、タバコをくゆらすシーンがある。
何とも切なく、心の機微を表していてステキだ。
人間ねー、純白なんてありえないのよ。
そりゃ真っ黒だったら問題かもしれないけど、
人に言えない過去や、付け込まれる隙や、
恨みつらみや、墓場まで持っていく思いがある。
人間だもの。
そのあたりが嫌味なく描かれていて、なんだか
かえって清々しい気持ちになった。
そしてこの映画は、売春婦を世話するやり手ババアと
大尉との信頼関係も映し出している。
いわば、二人は「同志」なのだ。
この人間のどうしようもない業の世界に
心を通わせた「同志」。
「かわいそう」だなんて、何と薄っぺらい感情だろうと
思わずにはいられない。
それにしてもパッケージの解説、ありゃないわー。
囚われた女のエロティック・サスペンスって、
的外れで意味がわからない。
エロビデオとして手に取らせたかったのかもしれないけど、
そのセンスがちょっと・・・。
この作品は「名作」です。
次、高森先生に貸し出します!